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教員スタッフへのインタビュー

#01:海老澤和夫

EbisawaInterview

■初年度をふりかえってみてどうでしたか?

教えることは初めてで、自分が学生だった時分からまだ間もないので、戸惑うことが多かったですね。でも真っさらなところから作っていく感じはすごく面白かったです。

 

■海老澤さんは文星芸術大学の油画専攻ご出身で、しかも一期生だったのだとか。

はい、文星が四年生の大学になって最初の一期生でした。そのときのことを思い出すと、まだ大学として未完成な感じだったのですが、でも先輩がいないぶん、のびのびとやれていたと思います。真っ白なキャンバスに自分たちが描きはじめられる気持ちよさがありましたね。

 

■アニメーションとの出会いはその頃?

いいえ、文星で興味を持ったのはアニメーションではなくむしろ実写映像でした。2年生くらいのときにiMacを買って、当時生まれたばかりの姪っ子のビデオ映像を編集して家族に見せたらすごく評判が良くて。映像編集の面白さにそのとき目覚めましたね。その後、卒業制作では実写をもとにしたアニメーションっぽい作品を手がけました。

 

■文星卒業後は、映像系の専門学校でアニメーションを学ばれたということですが、2つの学校を比べたとき、文星の特色はなんだと思いますか?

文星では、日本画、染色、彫刻など、色々な分野を体験できたことですね。専門学校は、やはり専門分野に特化しているので、良くも悪くも狭い範囲のことしか学べません。

 

■文星での印象的な授業を教えて下さい。

9・11のテロがあった直後の授業で、あの事件について感じたことを表現しなさいというものがありました。自分は立体造形のようなものを作ったんですが、素材も描き方も自由で、はじめにテーマありきというのはすごく挑戦しがいがありました。

 

■学生時代の自分に今の自分から伝えたいメッセージはありますか?

当時は気づいていなかったのですが、お金のことを考えずにいくらでも自由に自分のために使える時間というのはすごく貴重だったんだなあと。もっといろんなことを早め早めに手がけて濃密な時間を過ごせていたらよかったと思いますね。4年生くらいになったときに「働きながら自分の好きなものを作れたらいいや」って言う人がいますが、実際はやっぱり学生時代のように好きなものを作れる時間って作れないですよ。学生時代の時間の貴重さに気づいてほしいですね。

 

■海老澤さんは、現在どのような形でお仕事をされていますか。

今はフリーの作家として活動しています。お誘いを受けて色々やってますが、最近はNHKのテレビ番組のスポットなどやらせてもらってますね。フリーというのは、あくまでも個人の表現を見て判断されるものなので、最近では自分の表現の特徴について、いいところも悪いところも含めて客観的に見られるようになってきたように思います。

 

■お仕事としての映像制作と自主制作にはどのような違いがありますか?

仕事としての制作は、テレビ的にどう受け止められるかといったことを意識しますが、自主制作ではまず第一に自分のやりたいこと、目指していることに注力できることが違いですね。

 

■海老澤さんの作家活動において、東京国際アニメフェアでの受賞が大きかったと思うのですが自分としてはどう位置づけていますか。

賞をとったことで、業界の人たちとのお話がしやすくなったことと、コンペで知り合った人たちとのつながりができたことが大きいですね。学生の頃はまだどうやったら業界との接点がつくれるか全くわからなかったのですが、その受賞が最初の入り口になりました。一人で制作を続けていると、自分の立ち位置がつかみにくいのですが、コンペに出すことで、他の人のことを意識せざるをえなくなりますし、いろいろなつながりも出来ます。学生時代からどんどんコンペに出すべきだと思いますね。

 

■今後、アニメーション専攻を受験する未来の学生たちに何かメッセージをお願いします。
文星のアニメーション専攻は、型にはまりすぎず、柔軟に授業をやっているので、明確な目標がある人はもちろん、まだ自分の目標が明確に定まっていない人も、アニメーションに少しでも興味があるなら、最初の一歩を踏み込む場としてすごくお勧めします。そういう人も四年間やっていくうちに自分が面白いと思えるものはきっとここで見つかるはずです。そして将来、ここを出た人が大勢の中の一人ではなく、自分の名前の残るような仕事をしてくれることを期待してます。何かの作品でその人の名前を発見したら、きっと即座に「見たぜ!」と連絡とっちゃうと思いますよ(笑)