Curriculum

*****道具*****

コマ撮りソフトレビューMac編

01) iStopmotion

02) AnimAideXT

03) FramebyFrame

04) Dragon Stop Motion

05) FrameThief

06) StopMotioner

07) macam

 

コマ撮りソフトレビューWin|Mac編

01) Dragon Stop Motion 2.0

02) Dragon Stop Motion付属品

 

参考書籍

01)立体アニメーション

コマ撮りソフトレビュー04  : Dragon Stop Motion


 

第四回目にしていきなり真打ち登場!という感じです。その名も「DRAGON STOP MOTION」。プロのためのツールというにふさわしい、あらゆる面において高い完成度を誇るコマ撮りソフトです。

 

アニメーション・ディレクターとして活躍するJamieと、ソフトウェアエンジニアのDyamiのCaliri兄弟が立ち上げたD-Zed Softwareというアメリカの会社のソフトです。

 

Jamie Caliriは、「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」の印象的なエンディングアニメーションなどを手がけたディレクターで、DRAGON STOP MOTIONを開発するきっかけともなったユナイテッド・エアラインのCM「DRAGON」では、アニー賞も受賞しています。また「ナイトメア~」のヘンリー・セリックの最新作「Coraline」(2009)にも、アート・ディレクターとしてクレジットされておりました。

 

そんな才能溢れるアニメーション・ディレクターが、自分たちのための最高のツールとして作り上げたのが、このDRAGON STOP MOTIONというわけ。まさにプロが作ったプロのためのツール!

 

起動画面

まずいきなり地味なところから取り上げますが、ファイル管理がプロ仕様であります。

この起動画面で、最初に"NEW SCENE"を選ぶと、「作品名+シーン番号+テイク番号」からなるフォルダが作成されるようになっております(このあたりはRETAS STUDIOのカットフォルダに似ている)。

 

シーンフォルダ内には、複数のテイクを納めることができるので、一つのシーンを何パターンか撮影して後からOKテイクを選んだりする際に、ファイル管理がとても楽です。

 

インターフェイス

DRAGONの基本画面は以下のようなインターフェイスです。

 

特徴的なのは、撮影の操作をテンキーで行うことを前提にしているということです。

こんな感じで、テンキーに、ほぼ撮影で必要な機能がアサインされている。だから撮影中にマウスを握る必要がほとんどない!現場ではこれはとても使い勝手が良いはずです。

 

さまざまな機能

肝心の機能ですが、過去3回に渡りレビューでとりあげてきた他のソフトにあった様々な機能が全部入ってるぜ~~~!!という感じです。

 

詳しくとりあげていると、きりがないので、ここではいくつかについてのみ少しだけ紹介すると…

 

撮影は1コマ撮影以外にも、2コマ撮り、3コマ撮り、さらにタイムラプス撮影もあります。

そして撮影時のシャッター音がいいんです。カシャっという音+ピッというビープ音で、たぶん現場での聞き取りやすさを重視してビープ音を追加していると思うんですけどちがうかな。

 

音データの読み込みはもちろん、台詞の入力欄もあります。

 

印刷用タイムシートが用意されており、これがまた美しい。メモ書きなども打ち込めるようになっています。

 

シネマトグラフィー機能

このソフトの最大の特徴は、一眼レフデジカメなどを使用した撮影に特化した「シネマトグラフィー」という撮影モードの完成度の高さであります!

DRAGONの対応しているカメラ(基本的にはキャノンとニコンのみ)を使えば、露出、シャッタースピードのコントロールはもちろん、最近増えてきたライブビュー機能のあるカメラであればリアルタイムに映像を見ながら作業することも可能です。

 

あいにく手元にあるNikon D40はライブビューには対応していないのですが、カメラコントロールはちゃんと機能してくれました。

 

画像のヒストグラム表示や、撮影情報の表示。そして絞りとシャッタースピードをダイヤル式のインターフェイスで操作することができます。

 

このあたり実際の操作の流れについては、DRAGON STOP MOTIONのWEBページにあるJamie Caliri氏による解説ビデオを見てみるとよくわかると思います。

 

もともと、キャノンやニコンの純正ソフトを使っても、こうしたPCからのリモート撮影は可能なのですが、それをコマ撮りソフト内で操作できるというのが全くすばらしいです。

 

また、最近増えてきたライブビュー機能のあるカメラだと、リアルタイムに映像を確認しながら撮影ができるので、一昔前のように一眼レフカメラのファインダーにCCDカメラをくっつけるような手間は一切必要なくなります。EOS 40Dなどは、1024x680の高解像度でライブビューできるということなんで、相当作業しやすいと思います。(残念ながら手元にあるNikon D40にはライブビュー機能がないのでその恩恵を実際には確認できてませんが…。)

 

ちなみに、比較的安価なキャノンのPowerShotでもライブビュー対応(320x240)のものがありますが、SX1 ISなどの新しい機種はダメだったりもするので注意が必要です。対応状況はキャノンのこちらのページでご確認下さい→(キャノンコンパクトカメラリモート撮影対応状況

 


総評

まだ使い始めて間もないですが、現時点ではとにかく「素晴らしい!」の一言につきます。唯一の難点は価格の高さだったのですが、それがいつのまにか249ドルというかなりお値打ちな価格に変更されていました(さらに5本以上の購入だと199ドル)。デジタル一眼レフカメラもずいぶん安くなってきましたし、これなら自主制作のアマチュアにも手が出しやすくなりますね!

<2009年7月8日>